2020/3 教授からの電話

退職に向けてカウントダウンが始まった職場生活。同僚からは「あと何日?」「こんどいつ来る?」という問いかけの多いこと。気にしてくれてありがとう。と、そこに教授からメールが。

「体調に変わりはないでしょうか。J大から検査結果が返ってきました。夕方ごろお電話しても大丈夫ですか?」

そして夕方、

「ASXL1という遺伝子が+陽性でした。これと共存するというのはたいへんリスクが高いです。5年10年短期のスパンで見ると急激に悪化する場合があります。あなたには、この先まだまだ長い生涯があります。ここで移植の判断をされたほうが得策です。」

2018年に発表された最新のMIPSS-plus 1)で計算すると、現時点では、1点で低リスク(1-4期の1期)になります。しかし、白血病に関連するASXL1、SRSF2、EZH2、IDH1/2、SRSF2、U2AF1(など)の遺伝子異常がみられると、最大4点となり、高リスク(3期)になります。低リスク群(1期)は、15年以上の長期生存が期待されますが、高リスク群(3期)の予想生存期間は4年から10年です。しかし、従来の予後予測法で中間-Iリスクの場合、MIPSS-plusで高リスク(3期)になる可能性は18%に過ぎず、56%が低リスク(1期)、25%が中間リスク(2期)です。中間リスク(2期)の場合、予想生存期間は6年から24年です(まだ精度の高い研究結果は報告されていません)。

以前、教授が送ってくださった説明書きを掲載しています

電話で聞いていても埒が明かないので、早いうちに教授に会いに行かねばなりません。

2020/3経過観察 脳下垂体腫瘍および脾腫

20年前、本態性血小板血症との診断が下りた際に、脳下垂体に腫瘍ありとの指摘があり、以降定期的に経過観察されているものです。

具体的には、当該腫瘍がホルモンの分泌に影響を及ぼしていないか、血管造影の伴わない単純CTにて副腎と脾臓の腫れ=脾腫のフォローアップです。

副腎については、腫れも指摘されていたのですが、その大きさに変化はありませんでした。

血液検査については尿酸値高めとのことで引き続き要注意。服薬については、ごめんなさいとお断りしました。

画像内右側が脾臓ですね。骨髄線維症により髄外造血となっている裏返し。

依然として2㎝程度大きいようで、これは260km離れた教授と同様の見解。前回に比して大きさに変化はありませんでした。

なお、下垂体MRI検査については一昨年10月に実施のものですが、本年秋にフォローアップ予定です。

ハッピーリタイア

一昨日、会社側より退職を承認する旨、書面にて正式に通知がありました。これにより今月末をもって退職することが確定しました、勤続36年だそうです。

それを踏まえて、ということでもなかったのですが、昨夜は家族友人含め四人の誕生祝いと、私の退職祝いを兼ねて食事に行ってきました。

知り合いのシェフのお店だったのですが、「お若いのに退職されるんですか?」ってやっぱり聞かれますね、そりゃそうか

なお、こうしたご時世ですので、会社としての公式の送別会はキャンセルとなりました。

今週末には我が社の同期たちが各地から集まってくれるようですし、職場内では個人的に行きましょう、との話も頂いているところです。

皆さん、お気遣いありがとうございます。退職後は時間がたっぷりありますので、慌てずやりましょうや(笑)。

骨髄増殖性腫瘍(MPN)の新たな遺伝⼦変異 -CALR 遺伝⼦変異

CALR(カルアール)遺伝子に関してもうちょっと掘り下げたいと思っていたところ、WEB上に標題の件のPDFを見つけました。5年前に日本染色体遺伝子検査学会ロードの記事です。

MPNの遺伝子変異として、すでにJAK2と MPL 遺伝子変異が知られていました。JAK2 変異は原発性骨髄線維症(PMF)の約 50%に認められます。(中略)

オーストリアのKlampfl らは、896 例の MPN 患者のCALR 遺伝子の塩基配列を調べたところ、CALR 遺伝子変異の陽性率は、PV(382例)では 0%、ET(311 例)では 25%,PMF(203 例)では 35%であったことを報告しました。

CALR 変異は、JAK2 変異や MPL 変異と重複することはなく、JAK2及び MPL 変異とも陰性の ET では 67%に、PMF では 88%に CALR 変異が認められました。CALR 変異陽性例は JAK2 変異陽性例に比べて血栓症のリスクが低く、生存率は高かったとしています。

以上の結果から、MPN の約 8 割から9割の症例はこれらの3つの遺伝子変異の有無によって診断可能となり、さらに予後との関係も明らかになっていくと考えられます。

http://www.jacga.jp/wp-content/uploads/2015/03/学会ニュース第13号.pdf

冒頭段における「MPN」とは「骨髄増殖性腫瘍」の略であり、私の病名「骨髄線維症」の総称のことです。

JAK2(ジャックツー)遺伝子については先にも明らかにしているとおり「陰性(-)」が確認されているところです。記載中「原発性骨髄線維症(PMF)の約 50%に認められ」と、過日の円グラフを裏付ける数値となっています。

2段目の「CALR 遺伝子変異の陽性率PMF35%」、これは先の投稿でも書いていますが、

過去の検査において「CALR(カルアール)遺伝子」が(+)陽性であったことは、「陽性」という文字から連想されるポジティブに見えますが、実は「ネガティブ」で安定していると見ていいようで、これはむしろ歓迎すべき事象であると。そう言えば昨年のJ大での所見も同じでした。

bonheur1962.wordpress.com/2020/03/04/

という認識の裏付け記事ということになります。三段目記載の「CALR 変異陽性例は JAK2 変異陽性例に比べて血栓症のリスクが低く生存率は高かった」と。血栓症のリスク、備忘録

タケシ君白血病!?

「スカーレットタケシ君が白血病なんだって!?」と、昨日NPOの中で話題になっていました。

他のみなさんは白血病っていろいろ種類があることはあまりご存知ないし、「その当時って移植なんてカテゴリの話があったのかしら?」って、話は当然そこへ行きますよね、助かってほしいですもん。

もちろん、概念的には骨髄移植は存在していたはずで、問題はドナーでしょう。

ドラマでは、プッシュホンも見えていましたが、ISDNのまだまだ手前。そうした時代背景の中だと、骨髄移植財団が立ち上がっていたかどうかのあたりでしょうか。同財団の沿革は紐解いていませんので何とも申し上げられないのですが、因島からの東ちづるさんがキャンペーンを張っていた、そのまだ前の頃だと思います。

そのタケシ君の病名は、吾郎ちゃん扮する大崎先生の台詞の中で確か「慢性骨髄性白血病」と。

今の私のように未治療の自然経過だけでは、100%急性転化を起こす絶望的な病気だったようですよ。

この病気、じつはわたしの病気と同じグループに属するもので、総称すると「骨髄増殖性腫瘍」ということになります。

ミレニアム2000年を過ぎたあたり、ちょうど私が初期段階の本態性血小板血症と診断された頃だったと思いますが、フィラデルフィアという遺伝子変異が起因しているということが分かったんですね。

余剰な細胞を増殖させているところを断ち切ろうと、そこで登場したのが分子標的薬のグリベック(一般名イマチ二ブ)。

この薬が当時の世間様をあっと驚かせたんです。不治の病と言われていた「慢性骨髄性白血病」が、延命できる病気になったからです。

たぶん、タケシ君はこの薬、間に合っていないんじゃないかな、選択肢として間に合ってほしいけど。

暖活/ウォークジョグ11km

堤の梅は満開です

気温11℃、風が無いので暖かに感じます。

今日は天気も良いですし、足を延そうということで、ビル街を抜け西部丘陵までラウンドトリップ。頑張らなくて良いのですが頑張りましたョ。

途中、再開発地区の工事の進捗状況をつぶさに眺めてきました。

以前、ジョギングコースとして使用していた道が工事中のため閉鎖され、線路の土塁壁面となっていた場所が線路の移設高架化によりフラットになっていました。

文明開化以降、鉄路により分断されていた当該エリアは、再び相互往来が可能となったわけで、そうした100年に一度の変貌ぶりを目の当たりにして、ただただ驚くばかりです。

巷では今、閉鎖空間に連続時間とどまらないほうがよいとのことで、家族で散歩をされているかたたちがいつもより多いように見受けられました。

一級河川の橋上(帰宅後調べたところ架橋延長432mでした)で駆けっこになってしまったご夫婦には、急遽の400m走、たいへんおつかれさまでした(笑)。

2020/3経過観察 骨髄線維症(MF)

今日は3か月毎の経過観察の日。260km、公共交通機関ではなく自家用車で行ってきました。

午前11時の診療予約のところ、午前8時前に着いてしまったにも関わらず繰り上げて診ていただき、午前9時には会計が済んでしまうというスムーズさ。教授に感謝です。

1.遺伝子解析の結果は未だだった

ちょうど一年前、J大でのセカンドオピニオンの際、遺伝子解析を推奨されたことから実施したものです。

当初「結果が出るまで最長で2・3カ月猶予が必要」とのことだったのですが、他のサンプル収集に時間を要しているようです。数がまとまらないと解析出来ないとの連絡がJ大から教授の許へ来ているとのことで、今回も結果は明らかになりませんでした。

これらを読み解くと、

機敏性がないという事実、これは慌てなくともよいとの意思の表れ。

そうした事実を相互に確認しているという事実。

これを「隙」ではなく「吉兆」と読みます。

そしてまた、骨髄線維症の最高権威と教授が、そうしたホットラインで繋がっていただいているということはたいへん心強いことです。

2.遺伝子解析から見えてくるものとは?

そもそも「骨髄線維症」には2つのタイプがあり、

遺伝子に異常が生じて発生した「原発性」

もしくはMDSという基礎疾患に引き続く「二次性(続発性)」

教授によると遺伝子変異の有無が重要ですと。

過去の検査において「CALR(カルアール)遺伝子」が(+)陽性であったことは、「陽性」という文字から連想されるポジティブに見えますが、実は「ネガティブ」で安定していると見ていいようで、これはむしろ歓迎すべき事象であると。そう言えば昨年のJ大での所見も同じでした。

人間の身体って、なんて難しいんだ。

また、これも過去の検査における「JAK2(ジャックツー)遺伝子」は(-)陰性であったものの、今回のJ大遺伝子解析により、全体的なバランスはどうか、変異があるかどうか見極めることとなるのだとも。これらについては近日中に別途、記事化してみたいと思います。

こうした解析を踏まえ今後、同種造血幹細胞移植つまり骨髄移植をおこなうことが適切がどうか判断することになります。

もちろん、そうした場合において「移植不要」となることを願うばかりですが。

3.今回の血液検査の結果

教授は「現状は決して悲観的ではなく、特に変化はなく、良くも悪くも検査結果は落ち着いています」とのことでした。

芽球=BLAST値は、「余命一年」宣告の基となった2018年12月の「7」以降、落ち着いています

こうした評価をいただけること自体、一年前までの中核病院時代にはあり得ませんでしたし、260km離れているものの、自らの選択に間違いがなかったことに安堵です。

4.ジャガビの服用について

今月末で退職するということについて教授にお伝えしたところ、ずいぶんと驚かれた様子でした。もっと早い時期に気持ちをお伝えすればよかったです、すみませんでした。

腹部触診の結果から、脾腫=脾臓の腫れについても従前と変わらず存在しています。

そうしたことから、もしも「だるい」など脾腫の症状が出てきているならば、薬価的にもあまり服用は推奨していないものの「JAK2(ジャックツー)遺伝子」の異常な働きを抑制する分子標的薬「ジャガビ」を服用も可能です、とも。これも一年前にJ大で聞いた話と同様のものでしたが、まだ服用を開始するまでには到達していないように思われます。

脾腫に関して、別の機会に掘り下げてみたいと思います。

MDSを宣告され、かつ当ブログ開始から4年が経過しました。薬に頼らない生き方を、今後も模索していきたいと思います。